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獣医師の勤務時間やシフト体制を解説|残業や夜勤、休日についても紹介

獣医師の勤務時間やシフト体制を解説|残業や夜勤、休日についても紹介

「獣医師の一般的な勤務時間ってどれくらい?」
「民間企業と公的機関で勤務時間は異なるの?」

このような疑問を抱えていませんか?

結論からいうと、民間企業で働く獣医師の勤務時間は原則1日8時間です。一方で、国や自治体の職員として働く公務員獣医師の勤務時間は、原則1日7時間45分と定められています。勤務時間が違うのは、勤務時間を定めている法律が異なるからです。

本記事では、民間企業の獣医師と公務員獣医師の勤務時間を解説します。シフト体制や残業時間、夜勤の実態についても紹介するので、獣医師の勤務時間が気になる方は参考にしてみてください。

獣医師の勤務時間

獣医師の勤務時間

民間企業で働く獣医師の勤務時間は、労働基準法第32条にもとづき、原則として1日8時間と定められています。

一方で、国の職員として働く国家公務員獣医師の勤務時間は、国家公務員法にもとづき原則1日7時間45分です。地方公務員として働く獣医師の勤務時間は各自治体の条例で定められていますが、多くの自治体が国家公務員と同じ原則1日7時間45分を採用しています。

出勤時間・退勤時間は民間企業、公的機関ともに勤務先の営業時間によって変わります。

ただし、獣医師には急患や入院中で容態が急変した動物の対応が求められるため、予期せぬ残業が発生するケースも少なくありません。獣医師の残業時間については後ほど詳しく解説しているので、このまま読み進めてみてください。

獣医師のシフト体制

獣医師が働く職場で一般的なのは、主に以下3つのシフト体制です。

シフト体制 特徴
固定制 勤務時間に変動がなく、毎週・毎月同じ時間帯で働く
交代勤務制 決められた時間帯で
交代しながら働く
変形労働
時間制
月または年単位で労働時間を
変形できる

固定制は、企業の営業時間と法律が定める労働者の勤務時間が一致する際によく採用されるシフト体制です。この場合、勤務先の営業開始時間と営業終了時間にあわせて獣医師は出勤・退勤します。

交代勤務制は、主に夜間対応している診療施設で採用されるシフト体制です。早番・中番・遅番などのシフトを設けて、朝から夜間まで診療を継続的におこなえる体制を整えます。

このほかに、変形労働時間制を導入している職場もあります。変形労働時間制は繁忙期と閑散期が明確にわかれている職場で採用される傾向にあります。動物病院であれば、予防注射や健康診断の患者が増える4月〜6月の繁忙期は勤務時間を9時間に設定し、閑散期は勤務時間を7時間にするといった調整が可能です。

シフト体制の種類によって、勤務時間や働く時間帯が異なります。自分にあったシフト体制を採用している職場で働きたい方は「VetAgent」にご相談ください。業界最大級の求人数のなかから理想の働き方ができる職場をご紹介いたします。

【職場別】獣医師の1日の流れ

獣医師の1日の流れ

ここからは、職場ごとに獣医師の1日の流れを紹介します。

・動物病院で働く獣医師の場合
・動物園で働く獣医師の場合
・牧場や農場で働く獣医師の場合
・公務員獣医師の場合

勤務時間内でどのように業務をおこなうのか見ていきましょう。

動物病院で働く獣医師の場合

以下は、動物病院で働く獣医師のとある1日です。

時間 仕事 内容
9:00 出勤 職場に出勤する
9:10 ・入院している動物の
健康チェック
・処置
・手術の準備
・入院している動物の体調に異常がないかをチェックする。
必要に応じて処置を
おこなう
・手術に必要な器具や薬剤を準備する
9:50 全体ミーティング 入院している動物の状態を報告したり、
来院予定の患者情報を共有したりする
10:00 午前診察 午前に来院する動物の
診察や治療をおこなう
12:00 昼休憩 昼食・休息をとる
13:00 ・手術
・往診
・予約していた患者の手術をおこなう
・患者の自宅に向い診療をおこなう
16:00 午後診療 午後に来院する動物の
診察や治療をおこなう
17:30 ・事務
作業
・締め
作業
事務作業や締め作業(清掃・明日の準備など)を
おこなう
18:00 退勤 退勤して帰宅する

動物病院で働く獣医師は、午前と午後に分けて患者を診察します。そのほかの時間におこなっているのは、予約がある患者の手術やカルテの作成などです。

以下の記事では、獣医師の1日や仕事のやりがいを解説しています。獣医師の仕事内容を詳しく知りたい方は、あわせてご覧ください。

獣医師の仕事は大変?獣医師の1日と仕事のやりがいや苦労についてもあわせて紹介


動物園で働く獣医師の場合

動物園で働く獣医師のとある1日を見ていきましょう。

時間 仕事 内容
8:00 出勤 職場に出勤する
8:10 入院している動物の健康チェックや処置 入院している動物の体調に異常がないかをチェックする。
必要に応じて
処置をおこなう
8:30 全体ミーティング 体調や様子が気になる動物がいれば飼育員に報告してもらう
9:00 ・信頼関係づくり
・トレーニング
・安心して診察や治療を受けられるよう、動物と交流して信頼関係を構築する
・体重測定や採血の際にしてほしい動作をトレーニングする
10:00 各エリアの見回り ・各エリアを回り動物の健康チェックをおこなう
・担当飼育員と会話し心配事があれば情報を共有する
12:00 昼休憩 昼食・休息をとる
13:00 治療やケア ・病気やケガをした動物を治療する
・爪切りや歯のクリーニングなどのケアをする
・出産をサポートする
・亡くなった動物の死因を調べる
16:00 入院している動物の健康チェック・処置 入院している動物の体調に異常がないかをチェックする。
必要に応じて
処置をおこなう
16:30 事務作業 飼育日誌や健康記録を
作成する
17:00 退勤 退勤して帰宅する

動物園で働く獣医師は、動物園の施設内に入院している動物のケアをしたり、各エリアを回って動物の健康チェックをしたりします。

以下の記事では、動物園の獣医師になる方法や年収、仕事内容を解説しています。動物園で働く獣医師の仕事に興味がある方は、参考にしてみてください。

動物園の獣医師になるには?年収や仕事内容、1日の流れを詳しく解説

牧場や農場で働く獣医師の場合

牧場や農場にいる家畜の診療をおこなう獣医師は「産業動物臨床獣医師」や「大動物臨床獣医師」と呼ばれます。

今回は、産業動物病院で働く獣医師のとある1日を紹介します。

時間 仕事 内容
8:00 出勤 職場に出勤する
9:00 午前往診 各畜産施設を回り動物の治療や出産サポート、人工授精の処置などをおこなう
12:00 昼休憩 昼食・休息をとる
13:00 午後往診 引き続き各畜産施設を回り治療や出産・人工授精の処置
などをおこなう
16:00 ・片付け
・翌日の準備
職場に戻り使用した器具を片付けたり、翌日に使うものを準備したりする
17:00 退勤 退勤して帰宅する

産業動物獣医師は、1日数件の牧場や農場を回って往診をおこないます。

以下の記事では、家畜の治療をおこなう「産業動物臨床獣医師」「大動物臨床獣医師」の役割とやりがいについて解説しています。詳細が気になる方は、あわせてご覧ください。

家畜を扱う牧場の獣医師である「産業動物臨床獣医師」「大動物臨床獣医師」の役割とやりがいについて

公務員獣医師の場合

公務員獣医師の勤務先は多岐に渡ります。国家公務員であれば、国が運営する国立獣病研究所や動物検疫所などがあります。地方公務員なら、自治体の役所や動物愛護センターなどです。

今回は自治体の役所で働く獣医師のとある1日を紹介します。

時間 仕事 内容
8:00 出勤 職場に出勤する
8:30 保健所に収容された動物のケア ・保健所に収容された動物の健康をチェックしたり、
ご飯をあげたりする
・怪我をしている動物がいれば治療をおこなう
10:00 譲渡に向けた
取り組み
・保健所の動物を譲渡するため、人馴れのトレー
ニングをおこなう
・譲渡を依頼する動物愛護センターと連絡を取り合う
12:00 昼休憩 昼食・休息をとる
13:00 地域猫活動
の取り組み
保健所で野良猫の去勢手術をおこなう
15:00 住民の苦情・
相談への対応
住民から野生動物や近隣のペットに関する苦情や相談に対応する
16:45 退勤 退勤して帰宅する

自治体の役所で働く獣医師は、地域で保護された動物のケアや、動物に関する地域住民の対応などをおこないます。

以下の記事では、公務員獣医師のなり方や仕事内容を解説しています。公務員獣医師の働き方に興味がある方は、参考にしてみてください。

公務員の獣医師とは?その仕事内容となり方を解説


獣医師の残業時間

厚生労働省が実施した「令和5年賃金構造基本統計調査」(Excel表内G26セル)によると、獣医師における超過労働時間の平均は月27時間です。月22日出勤を想定すると、1日あたり1時間以上の残業に相当します。

獣医師は、急患や入院中で容態が急変した動物への対応が最優先となるため、予想外の残業が発生しやすい職種といえます。仕事とプライベートのバランスがとりにくい労働環境に、悩む獣医師も少なくありません。

転職を検討中の方で応募する職場の残業事情が知りたいなら「VetAgent」にご相談ください。残業の発生状況を直接企業に確認し、詳細な情報を提供いたします。

獣医師の夜勤

飼い主のニーズにあわせて夜遅くまで営業したり、緊急の診療依頼に対応したりする施設は各地域に点在しています。

夜間診療をおこなっているところなら、遅番のシフトを任されることもあるでしょう。また、数はあまり多くはないようですが24時間対応の診療施設もあります。そのような施設に勤務する場合には夜勤に対応することも必要です。

緊急時に駆けつけるオン・コール制を導入している診療施設であれば、休日に夜間対応しなければならない場合もあります。

獣医師の休日

民間企業で働く獣医師には、労働基準法第35条にもとづき毎週1日の休日か、4週間を通じて4日以上の休日が義務付けられています。

厚生労働省の調査では、週休2日制を採用している企業は84.1%という結果が出ており、獣医師が働く診療施設も週休2日制が多いと考えて問題ないでしょう。

休日の曜日は、診療施設の営業スタイルによって異なります。土日診療や年中無休で営業している診療施設で休日に出勤した場合は、平日休みが設定されます。

国家公務員の獣医師の場合は、国家公務員法にもとづき原則土・日曜日および祝日が休日です。地方公務員の獣医師の休日は、各自治体の条例で決められていますが、国家公務員と休日をあわせている機関が多い傾向にあります。

獣医師の勤務時間に関するよくある質問

獣医師の勤務時間に関するよくある質問

獣医師の勤務時間に関するよくある質問と回答をまとめます。

獣医師が忙しい時期はいつですか?

獣医師が忙しくなるのは、狂犬病の予防注射や健康診断が集中する4月〜6月です。また、年末年始が休診となる場合、12月〜翌年1月も駆け込み患者が増えて忙しくなる傾向にあります。

獣医師がつらいと感じるのはどんなときですか?

獣医師がつらいと感じる要因はさまざまですが、そのひとつは給与面です。以下は同じ医療系の職種の平均年収を示した表です。

職種 平均年収
医師 約1,436万円
歯科医師 約924万円
獣医師 約686万円

参考:厚生労働省| 令和5年賃金構造基本統計調査より算出

獣医師の平均年収は、人間を相手にする医師の半分以下、歯科医師より200万円ほど低いのがわかります。6年間大学に通い、国家試験を受験し資格を得る点は一緒なのに、給与の格差が大きい現実をつらいと感じる獣医師は一定数いるようです。

また、職場の人間関係がうまくいかなかったり、動物の命を扱うプレッシャーに直面したりした際に、精神的にきついと感じる場合もあります。

以下の記事では、獣医師の労働環境について詳しく解説しています。現役獣医師が現場のリアルな実態を対談形式で語っているので、参考にしてみてください。

【衝撃】獣医師の労働環境がヤバすぎる…現役獣医師がリアルな実態を解説!!

獣医師は休みをとりにくいですか?

有給休暇をとりやすいかどうかは施設によって異なります。

弊社が実施した調査で「2022年と比較して有給休暇はとりやすくなりましたか?」と質問したところ、「はい」が36.2%、「いいえ」が63.9%でした。

出典:株式会社TYL|獣医師の働き方に関する意識調査

有休を取得しやすい診療施設で働きたいなら、有給取得率の高い職場を探すとよいでしょう。

獣医師の勤務時間を知って自分に合った働き方を見つけよう!

獣医師の勤務時間は、民間企業と公的機関の獣医師で異なります。民間企業の場合は原則1日8時間、公的機関の場合は原則1日7時間45分です。

働く時間帯は、各施設の営業時間によって異なります。夜間対応している勤務先であれば、遅番のシフトがあるため帰宅が夜遅くになる場合もあります。

自分にあったシフト体制や時間帯で働きたい方は「VetAgent」にご相談ください。業界最大級の求人数のなかから労働条件があう求人をご紹介いたします。

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